アップサイクルって何だろう?

アップサイクルとは、本来であれば捨てられるはずだったものを、より価値の高いものへと生まれ変わらせることで、英語では「upcycle
」と表記します。

アップサイクルをする際には、もともとのアイテムに「デザイン性」や「機能性」が付与されるのが一般的です。
アップサイクルをするメリットは、「資源の有効活用」で、日本では、江戸時代からアップサイクルが盛んにおこなわれていました。
特に鎖国政策により資源の出入りがなかった時代には、あらゆる知恵を使って、再生可能な植物資源を最大限に生かし、独自の循環型社会を築き上げるしかありませんでした。

SDGsには「17」の目標がありますが、アップサイクルと関連性が高いのは「目標12:つくる責任つかう責任」です。
この目標では、持続可能な消費生産形態を確保することを目的に、ゴミやフードロスの削減が求められています。
アップサイクルは、ゴミやフードロスの削減に直結する取り組みであるため、いま、アップサイクルが改めて注目されています。

農林水産省が2020年に発行した「aff(あふ)2020年10月号」では、世界では食料生産量の1/3に当たる約13億トンものまだ食べられる食品が毎年廃棄され、日本でも1年間に約612万トン(2017
年度推計値)が廃棄されていると掲載されました。
その内訳は、スーパーマーケット(食品スーパー)などの小売店での売れ残りや、飲食店での食べ残しといった事業系食品ロスが約328万トン、家庭系食品ロスが約284万トン。 
これは、毎日国民1人当たりお茶碗1杯分の食料を捨てている計算になります。



日本の自給率は約38%(カロリーベース)と半分以上を輸入に頼っており、途上国では約9人に1人が栄養不足という現状を考えると、食品ロス削減は社会全体で取り組まなければならない課題です。

事例としては、トラックの幌をアップサイクルしたバッグや財布、ポーチなどや、海洋プラスチックを回収してつくられたイヤリング、廃棄されたビニール傘を使った財布、造船古材の足場板をアップサイクルした家具、見栄えや食感の悪さなどから捨てられていた食材をアップサイクルした食品、籾殻だけで作られた子ども向けおもちゃ、80年代の日本の着物の柄を使用したスリッパ、コーヒーかすから抽出される成分を使った美容製品、果物の皮とセルロースを原料とする生分解可能なバッグなどがあります。

大きな潮流が見られるのは、ファッション業界と食品業界です。

日本では、家庭から廃棄される衣料が年間約75万トンにも及び、その66%は焼却・埋め立て処分され、環境へ大きな負担となっています。食品業界のアップサイクルトレンドについては、世界の人口増加による食糧難と大規模な食品ロスが背景にあります。


世界の人口は2050年には97億人に達するとされ、食糧難が深刻化することは想像に難くないです。
アップサイクルの考え方を、真剣に考え、実践しなければなりません。